
株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
いくらFXを副業ではなく専業として行っている人でも、毎回の取引で勝っているわけではありません。
専業として行っている人のほとんどは、損失を最小限に抑えて利益を確実に得ることで安定した利益を獲得しています。
では、損失を最小限に抑えるにはどのようにリスク管理を行えばいいのでしょうか?
そこで今回は、FXのリスク管理の手法について6つご紹介します。
また、下記記事ではリスク回避の方法についても説明しているので、本記事と合わせてご覧ください。
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FXのリスクは回避できる?FXの5つのリスクとその回避策
この記事の監修 株式会社インベストメントカレッジ 吉田健吾 累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介 ...
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Contents
資産運用で負けないためにはリスク管理が重要
資産運用は、常にリスクと隣り合わせです。
つまり、資産運用で確実に利益を積み重ねていき、負けないためには、リスク管理が重要です。
資産運用におけるリスクは以下の5つです。
- 価格変動リスク
- 金利変動リスク
- 信用リスク
- 為替変動リスク
- カントリーリスク
価格変動リスクとは、金融商品の値動きに関するリスクです。
例えば、金融商品の価格は、景気動向や企業業績、為替変動といった様々な要因で日々変動しています。
価格変動次第では、期待していたリターンが得られず、損失を被るケースもあるので注意が必要です。
金利変動リスクとは、金利と債券価格の変動に関するリスクです。
金利が上がる場合には債券価格が下落し、金利が下がる場合には債券価格が上昇するため、債権の投資を行っている場合には、金利変動の影響を受けるので注意が必要です。
信用リスクとは、元本や利子が支払われないことに関するリスクです。
株式や債券などを発行している企業や地方公共団体の経営状況によっては価格が下落し、元本割れや利子が支払われない可能性があるので注意が必要です。
為替変動リスクとは、為替相場の変動で、外貨建金融商品の価値が変動することに関するリスクです。
投資した時よりも円高になっていると、円で受け取った場合の価値が下がることになるので注意が必要です。
カントリーリスクとは、国の信用に関するリスクのことです。
海外の株式や債券などは、国の政治や経済、社会情勢による影響を受けるため注意が必要です。
資産運用を行う際は、これらのリスクと隣り合わせであるため、しっかりとリスク管理を行うことが重要と言えるでしょう。
FXのリスク管理の手法6選
FXを行う際も価格変動のリスクやカントリーリスクなどの影響を受けるため、しっかりとリスク管理を行う必要があります。
FXのリスク管理の主な手法は以下の6つです。
- 損失を限定する
- 逆指値をずらさない
- 冷静さを保つようにする
- トレード環境を整える
- メジャーな通貨を選択する
- 口座資金を少なくする
それぞれの手法について見ていきましょう。
損失を限定する
FXには、ロスカットと呼ばれる保証金以上の損失が生じないようにするためのシステムがあります。
そのため、基本的には保証金以上の損失が生じないため、証券口座に入金した金額以上の損が出ることはありません。
しかし、地政学的リスクの高まりや要人発言の影響によって急な為替変動が生じた場合は、ロスカットが間に合わず、保証金以上の損失が生じる可能性があります。
このように保証金以上の損失が生じないようにするには、逆指値と呼ばれる自分が思っていたトレンドとは違う方向に変動が生じた時に備えて、逆指値を設定しておくことが重要です。
ポイント
逆指値をうまく設定しておくことで最小限の損失に抑えられるため、安定した運用を行うことが期待できるでしょう。
逆指値をずらさない
逆指値を設定することは、損失を最小限に抑えるためにも重要ですが、なかなか損切りを行うことに慣れていない人は、逆指値に近づいてくると逆指値の基準を下げてしまいがちです。
逆指値の基準を下げることで、一時的に元の逆指値の基準を下回ったとしても、そこから反発することによって損失が小さくなる、あるいは大幅に反転して利益が生じる可能性もあります。
しかし、逆指値の水準に近づいてくるということは、予想していた為替変動ではなかった、つまりトレンドが逆だったことを意味します。
注意ポイント
逆指値の基準を下げても、下げた基準で損切りすることになるため、逆指値はずらさない方が良いと言えるでしょう。
冷静さを保つようにする
FXを専業で行っている人でも、100%の勝率を誇っているわけではありません。
勝率60%程度で、利益を確実に得ながら損失を最小限に抑えることで利益を積み重ねていきます。
負けることに対して鈍感になるのはいけませんが、負けたとしても負けた原因をしっかり特定した後は、冷静に次のトレードに移ることが重要です。
失敗しやすいトレーダーは、「さっき1万円負けたけど次2万勝てば挽回できる」などと、冷静な判断ができなくなってしまい、取引のリスクを自分で高めてしまいます。
一呼吸置く、一旦チャートを離れるなど、冷静さを取り戻してから取引を再開するなどの工夫を行うことが重要と言えるでしょう。
トレード環境を整える
トレード環境が整っていない状況で取引を行っていると、思わぬリスクが生じる可能性があるので注意が必要です。
例えば、「スマホで取引を行っていたところバッテリーが切れた」「ルーターが故障してネットがつながらなくなった」などです。
これらのトラブルが生じた場合でも、損失を第三者が保証してくれるわけではないため、トレード環境を整えておくことも重要なリスク管理と言えます。
例えば、パソコンとスマホの両方で取引できる環境を整えておく、万が一の停電や故障に備えてモバイルバッテリーやモバイルルーターを持っておくなどです。
そうすることで、万が一トラブルが生じても安心して取引を行うことができるでしょう。
メジャーな通貨を選択する
長期保有によってスワップポイントと呼ばれる金利差を得ることを目的とした取引を行う場合には、スワップポイントの高いアフリカランドやトルコリラといったマイナー通貨の取引を行うのが基本です。
しかし、マイナーな通貨は、テクニカル分析などが通じないことが多いほか、為替変動が大きいなど、リスクが高くなるので注意が必要です。
ポイント
テクニカル分析を駆使して、安定した運用結果を求めている場合は、マイナー通貨ではなく、米ドルやユーロといったメジャー通貨の取引を行った方が安定した利益を期待できるでしょう。
口座資金を少なくする
「万が一の事態に備えて証券口座には多めに資金を入れておかなきゃ」と思っている人も多いかもしれませんが、それがリスクを高めてしまう原因になる可能性があります。
例えば、最低投資額のみを入金している場合には、万が一ロスカットが発生したとしてもその入金した金額の範囲内に損失を抑えることができますが、必要以上の資金を入金していると、損失が拡大してしまいます。
また、必要以上の資金を入金している場合には、損失が発生しても「まだ資金がある」と損失が生じていることに対する感覚が麻痺しやすいので注意が必要です。
必要以上に入金することでリスクが高くなるため、口座への入金は最小限に抑えるようにしましょう。
まとめ
資産運用には様々なリスクがあります。
FXも価格変動のリスクやカントリーリスクなどがあるため、リスク管理を行いながらFXを行う必要があります。
FXでは、損失を限定する、逆指値をずらさない、冷静さを保つようにするといったリスク管理が重要です。
リスク管理の手法には様々な種類があるのでしっかり対策を練るようにしましょう。