
株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FX取引の初心者には「デイトレード」がオススメです。
FX取引はネットで簡単に開始することができる、とよく耳にしますが、実際に取引を開始する場合はどのような手順で始めれば良いのでしょうか?
また、デイトレードはなぜFX初心者にオススメの取引方法と言われているのでしょうか?
今回は、FX取引初心者にオススメの「デイトレード」の始め方をご紹介しています。
Contents
FXの基礎用語を知っておこう
FXを開始する前に5つの基礎用語を知っておきましょう。
(1)スプレッド
FX取引におけるスプレッドは、取引している通貨の売値・買値の差額のことを指します。
例
スプレッドは取引の際のコスト(手数料)となってしまうので、出来る限りスプレッドを小さく抑えたほうが値動きの幅を小さくすることができ、より利益を得ることが可能になります。
また、スプレッドは常に一定ではなく、取引の時間帯や利用するFX会社によって異なります。
ポイント
スプレッドが狭い方が手数料を抑えることができますが、FX会社は自由にスプレッドを設定することができるので、FX取引を開始する際にはいくつかの会社を比較して決めるようにしましょう。
(2)スワップポイント
FXで取引される通貨にはそれぞれ金利が設定されています。
FX取引では、低金利の通貨を売却して高金利の通貨を購入した際の『通貨の金利の差額』を利益として受け取ることが可能です。
それぞれの通貨に設定されている金利と金利の差額のことを『スワップポイント』と言います。
高金利の通貨を売却して低金利の通貨を購入した場合は、スワップポイントの支払いが必要になるので注意しておきましょう。
(3)証拠金
FX取引をする場合、FX会社を利用することになりますが、FX会社に「取引証拠金」を担保として預ける必要があります。
FX取引を実行する際には、FX会社に預けている取引証拠金の中から「必要証拠金」を取引額に応じて利用することになり、取引による損益は取引証拠金に加算される仕組みです。
実際に取引をする場合、100万円分の豪ドルが欲しいけれど手元の資金が足りない、というケースでも証拠金の中から使用することで100万円分の豪ドルを購入することができます。
利用するFX会社によって異なりますが、利用する必要証拠金を取引額の約4%と設定していることが多く、取引額の総額が100万円の場合4万円の必要証拠金で取引を開始することが可能になり、少額の証拠金で高額の取引ができ投資の効率が良くなるでしょう。
しかし、証拠金を利用してFX取引をする場合はどれくらいの証拠金が残っているかを表す「証拠金維持率」が50%をきると証拠金を追加するか、決済をするかを選択して対応する必要があります。(マージンコール)
注意ポイント
マージンコールを無視して証拠金維持率を50%以下のままにしていた場合は、大きな損失を受けないようにFX会社から強制的に取引を中断され決済が実行されるので注意が必要です。
(4)レバレッジ
FX取引において、初心者の方はレバレッジのかけすぎによって損をしてしまう可能性があるので注意が必要です。
前述の通り、FX取引を開始する際にはFX会社に担保としての証拠金を預けて、証拠金の中から取引のための資金を支払うことになります。
証拠金を利用してFX取引をすることで、利用する証拠金の何倍もの取引額に投資することができますが、FX取引によって得た損失は証拠金に加算されることになる、ということを忘れてはいけません。
レバレッジをかけたFX取引によって、利益が出た場合は証拠金に利益が加算されるため問題はなく、レバレッジを大きくかけたことによって利益も大きくなります。
しかし、レバレッジを大きくかけたFX取引で損失が発生した場合、損失額が大きくなってしまい、損失額と証拠金を合算すると、証拠金の残高はマイナスになってしまうでしょう。
FX取引の仕組みや売買のタイミングについての知識を十分に持っている方であっても、レバレッジをかけすぎて損失が大きくなってしまうことがあります。
特に経験の浅い初心者の方にはレバレッジを大きくした取引は非常にリスクが高くなってしまうでしょう。
FX取引を始める場合、最初は3倍程度のレバレッジで取引を開始することをオススメします。
(5)pips
ピプス・ピップスなどと言われるpipsは、FX取引の際の為替レートが変動における最小単位です。
日本では、1円の100分の1の金額である【銭】が最小の単位、として利用されていることはご存知ですよね。1銭は0.01円です。
しかし、FX取引で利用する多くの外貨それぞれの単位で表記した場合、とても分かりにくくなってしまうため最小単価をpipで共通して表示するようになっています。
すべての通貨の最小単位の100分の1の単位として使用され、それぞれの通貨によってpipによってあらわされる単位が異なるので注意しましょう。
日本円の場合、使用されている最小の通貨の単価は【円】です。
つまり、1円の100分の1である【1銭】が1pipとなります。
例
・対円の場合:1pip=1銭
・対ドルの場合:1pip=0.0001ドル
・対ポンドの場合:1pip=0.0001ポンド
・対豪ドルの場合:1pip=0.0001豪ドル
FX取引の種類は大きく分けて4つ
FXには、売買の時間幅や保有期間などの特徴から分類して4つの取引方法に分類することができます。
それぞれの特徴を簡単に見ていきましょう。
(1)スキャルピング
FX取引上級者向けの手法で、秒・数分単位の短い期間で売買を行い、0.03pipsほどの小さい値幅で利益を出していきます。
小さな利益を沢山得るために、短い時間で何度も繰り返して売買を実施するために、取引をしている時はチャートから目を離すことができません。
(2)デイトレード
初心者の方にオススメの手法で、1日単位で取引を終了させます。
その日に購入した通貨をその日の内に売却することで利益を得ます。
数時間の間で何度か取引をすることで、翌日に持ち越さないため、長期間通貨を保有して価値が変動したことによる損失を被ることを避けることが可能です。
ポイント
FXの場合、株の取引とは違い時間が指定されていないので、忙しいサラリーマンの方でも、終業後などの空いた時間に取引をすることができるため、オススメです。
(3)スイングトレード
比較的長期的な取引方法で、数日~数週間の期間で売買をする手法です。
きちんとトレンド分析をすることができる方であれば、1日に数回チェックをして問題がなければ売買をしない、という判断を繰り返し、利益を得ることができるタイミングで取引をすることで比較的大きな利益を得ることができます。
FX取引に慣れて、知識がついてくると、1日の間の短い時間だけで取引をすることができるので、中級者向けと言えるでしょう。
(4)長期トレード
長期トレードは名前の通り、数か月単位で取引を実施する手法です。
取引する通貨それぞれの金利の差額によって利益を得るために活用されることが多い取引手法です。
初心者にはデイトレードがオススメ!
FX取引の手法の中でも、デイトレードは短時間で取引を終了させることで大きな損失を被ることを避けることができるので、初心者の方にもオススメの取引方法です。
また、1日数時間だけチャートを確認すれば良いので、多忙な会社員や子育てで忙しい主婦の方にもオススメできます。
FX取引を成功させるためには、十分な分析や知識が必要になりますが、勉強をしている途中の初心者であっても、チャートの中で一日の内に取引をするべき時にはサインが点灯するので、いつ取引をするべきかを判断しやすいでしょう。
デイトレードを始めよう!手順の確認
では早速FX取引のデイトレードを開始しましょう。
実際に取引を開始するまでの手順をご紹介します。
(1)まずは基礎知識が大切!
FXで副収入を得たい!と思っていきなり取引を開始しても、基礎知識がなければ上手に利益を得ることが難しく、失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。
基礎用語や取引の方法、どのような仕組みで利益が出るようになっているのか、まずは書籍などで勉強したり、セミナーに参加したりすることで基礎知識を付けておきましょう。
(2)利用するFX会社を選択しよう!
FX取引を開始する際、利用するFX会社を選択する必要がありますが、どのFX会社を利用するかで必要なコストやサービスなどが異なります。
利用のしやすさなども判断基準の一つでしょう。
また、初心者の方にはデイトレードがオススメですが、FX会社の中にはデイトレードの手数料が無料、などのサービスを実施しているところもあります。
複数のFX会社を比較して、ご自身に合う会社を選びましょう。
(3)FX取引のための資金を用意!
FX会社を決めたら、取引のために必要な資金を準備しましょう。
FX取引の場合、少額で開始することが可能なので、まずは1,000円単位の取引から開始してみることをオススメします。
少額の取引であれば、損がでた場合であっても大きな金額にはならないので安心です。
ポイント
10,000円単位の取引から開始する場合は10万円程度、1,000円単位の取引から開始する場合は10,000円程度を準備しておくと良いでしょう。
(4)FX取引用の口座を開設しよう!
FX取引のための資金を準備することができたら、選択したFX会社のウェブサイトからFX取引用の口座を開設しましょう。
必要事項を入力して本人確認ができる書類を提出することで簡単に口座を開設することができます。
ポイント
利用する口座は1つでなくても良く、リスクを分散させるために複数の口座を開設して活用する方法オススメです。
(5)デモトレードで練習!
FX会社を選択して口座を開設したら、実際の取引を開始する前に仮想取引をしてみましょう。
FXは少額の取引から開始することができますが、初心者の方にとって少額であっても実際の取引を急に始めることは少し不安ですよね。
FX会社には、デモトレードを体験できるサービスを実施しているところもあります。
まずはデモトレードを利用して、FX取引の体験をしてみましょう。
(6)実際の取引を開始しよう!
デモトレードをして、FX取引の感覚をつかむことができたら、実際に取引を開始してみましょう。
初心者の方には1,000円単位の取引から開始することをオススメします。
損をした場合であっても、金銭的にはもちろん、精神的にも負担を少なくすることができます。
実際の取引で慣れてきたら徐々に金額を増やしていっても良いでしょう。
FXデイトレードに向いている人の特徴とは?
1日で取引が終了するデイトレードは、大きな損をしてしまうリスクが少なく、少額から開始することができるので、初心者にオススメの取引手法です。
その他にもFXのデイトレードに向いている人の特徴があります。
- 本業があり、副業としてFX取引を開始したい人
- 短時間で取引をしたい人
- 精神的にも金銭的にも負担を大きくしたくない人
- 地道に稼ぐことが苦手な人
特に、会社員など、本業はある方は1日中FX取引のために時間を利用することはできません。
ポイント
デイトレードであれば1日の数時間で、比較的大きな利益を出す取引をすることができ、翌日に持ち越さないので、次の日に価値が暴落してしまった、ということもなく、精神的にも安心して利用することができるでしょう。
まとめ
今回はFX初心者にオススメのデイトレードの始め方についてご紹介しました。
初心者や日中忙しいサラリーマンなどにオススメのデイトレードを成功させるためには、無理のない少額から取引を開始して、FXのメリットだけでなくデメリットも知っておくことが大切です。
また、どのFX会社を利用するかによってサービスや使い方などの違いがあるので、FX会社を選択する場合はいくつかの会社の特徴を比較して決めるようにしましょう。