株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
FXは土日を除いて24時間取引できるのが魅力です。
しかし、クリスマスや正月などは取引時間の短縮や休場などで、通常時とは取引時間が異なっているので注意が必要です。
また、取引時間の短縮や休場などの影響を受けて静かな相場になりがちですが、急な変動で大きな損失が生じる可能性も。
そこで今回は、FXは年末年始も取引できるのか、年末年始の相場の特徴を解説します。
Contents
FXは年末年始も取引できる?
日本の株式市場では、年末年始に大納会と大発会が行われます。
大納会とは12月30日の年内最後の取引、大発会とは1月4日の年明け最初の取引のことです。
土日の都合で多少前後しますが、基本的にはこのような年末年始のスケジュールになっています。
日本の株式市場に大納会と大発会があるのと同様、FX市場も年末年始は12月30日が年内最後の取引、1月4日が年明け最初の取引になると思った人も多いのではないでしょうか?
FX市場は株式市場とは異なり、年末年始と言っても長期間の休みはありません。
しかし、独特な年末年始のスケジュールとなっているため、事前に取引時間を確認しておく必要があります。
年末年始の取引スケジュール
株式の場合は、日本の株式市場の営業時間だけを気にしていれば問題ありません。
しかし、FXの場合は、日本だけでなく海外のFX市場の影響も受けて年末年始の取引スケジュールが少し複雑になります。
特に注意しなければならないのが12月25日です。
12月25日が土日でない場合は、日本のFX市場は取引を行っていますが、世界的にはクリスマスでFX市場が休みであるため、取引時間が短縮されます。
FX業者によって異なりますが、7時前後から取引が開始され、16時前後には取引が終了となります。
中には、12月25日は取引を行っていないFX業者もあるので注意が必要です。
年末年始は土日と重なっていない限り、12月31日が年内最後の取引で、1月2日が年明け最初の取引となります。
1月1日だけしか休場していないため、普段取引できない人にとってはゆっくり取引できるチャンスと言えるでしょう。
年末年始に取引する場合の注意点
年末年始は仕事が休みの人も多いため、FXをしている人にとってはゆっくりと取引できるチャンスが到来したと言えます。
しかし、年末年始の取引は、通常の環境とは異なる部分が多いので注意が必要です。
年末年始にFXの取引を行う場合の注意点は以下の5つです。
- 基本的に大きな為替変動は生じにくい
- 急な為替変動が生じる可能性がある
- カスタマーサポートが対応していない可能性がある
- 出金手続きができない可能性がある
- 銀行振り込みができない可能性がある
それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
基本的に大きな為替変動は生じにくい
クリスマスを含む年末年始は、ゆっくり家族と過ごす、自分の時間を過ごす人が増えるため、活発な取引が行われにくい状況になります。
活発な取引が行われにくいということは、為替変動が生じにくいということです。
そのため、FXの取引を行っても、思ったような利益が得られない可能性があります。
スプレッドが狭いFX業者では、為替変動が小さくても多少利益を得ることができますが、スプレッドの広い海外のFX業者では、手数料すら回収できない可能性も。
年末年始に取引する場合は、スプレッドの狭いFX業者の口座を開設しておくことが必須と言えるでしょう。
急な為替変動が生じる可能性がある
年末年始は活発な取引が行われないため、為替変動が生じにくいと言いました。
ところが、活発な取引が行われないということは、それだけ板が薄くなるということを意味するため、仕掛け売りで急な為替変動が生じる可能性も。
2019年の年初は、2日は問題ありませんでしたが、3日にフラッシュクラッシュと呼ばれる急な為替変動が生じました。
自動売買の発達やロスカットによって、一度急な為替変動が生じるとそれを強める方向に為替変動が生じるケースが増えています。
この年初のフラッシュクラッシュでは、ロスカットが正常に作動せず、証拠金以上の損失が生じた人もいます。
そうなると、損失を追加入金しなくてはならないので、年末年始の板が薄い状況では無理に取引せずにおとなしくしておいた方が良いと言えるでしょう。
カスタマーサポートが対応していない可能性がある
1月2日からFXの取引が行われていると言っても、FX業者の業務が全て2日から行われているわけではありません。
カスタマーサポートは各FX業者によって異なりますが、4日からサポートを開始するのが一般的です。
年末も12月31日はカスタマーサポートが対応していない可能性があります。
そのため、何らかのトラブルが発生しても、サポートセンターの業務が開始されるまではおとなしく待つことしかできないという点に注意が必要です。
出金手続きができない可能性がある
カスタマーサポートが対応していない可能性があるのと同様に、出金手続きにも対応していない可能性があるので注意が必要です。
各FX業者によって異なりますが、カスタマーサポートの開始と同じタイミングになるのが一般的です。
出金手続きができないということは、FX口座に入っている証拠金を現金化できないということを意味します。
急にお金が必要になっても、すぐ現金化できないので注意が必要です。
銀行振り込みができない可能性がある
出金手続きができない可能性があるのと同様、銀行振り込みができない可能性もあります。
銀行振り込みができないということは、追加入金が必要な状況になった場合でも、すぐ対応できないことを意味します。
つまり、年末年始の銀行振り込みができない状況で、ロスカットアラートが発動した場合、追加入金できないのでロスカットが行われてしまうということです。
無駄な損失を増やす可能性もあるため、証拠金を事前に増やしておくか少しポジションを減らすなどの工夫が求められます。
銀行振り込みに対応していない場合でも、クイック入金には対応しているのが一般的です。
そのため、クイック入金に対応している銀行口座をあらかじめ開設しておくことも1つの選択肢と言えるでしょう。
FX業者によって異なるのでしっかりと確認する
年末年始の取引スケジュールやカスタマーサポート、出金手続き、銀行振り込みなどの対応状況は各FX業者によって異なります。
そのため、他のFX業者の年末年始の取引スケジュールを確認して、自分のFX業者も同じスケジュールだと思い込まないように注意が必要です。
年末年始は取引参加者が少なくなるため、薄くなっている板を狙う仕掛け売りが発生する可能性が高いと言えます。
それらのリスクを抑えるためには、年末年始をまたがないようにポジションを一度整理しておくことが重要です。
FX業者によっては年末年始の取引が少なく、スプレッドが開く可能性もあるため、早めに年末年始に向けた準備をしておくことが重要と言えるでしょう。
まとめ
FXは土日を除いて24時間取引できるのが魅力ですが、年末年始も24時間取引できるとは限りません。
25日が平日だと、日本のFX市場は取引を行っていますが、世界的にはクリスマスで休場となっており、取引時間が短縮されるので注意が必要です。
FX市場は株式市場とは異なり、年末は12月31日が年内最後の取引で、年始は1月2日が年内最初の取引となります。
しかし、FXの取引は行っていても、サポートセンターや出金手続き、銀行振り込みなどは対応していない場合があります。
FX業者によって年末年始のスケジュール、対応状況は異なるため、事前に確認しておきましょう。