
株式会社インベストメントカレッジ
吉田健吾
累計12万5000人以上の個人投資家が学ぶ投資スクール「Daily Wealth」の運営責任者。講師には、カリスマFXトレーダーの維新の介を始め、毎年億を稼ぐプロトレーダー、不動産投資歴19年の元祖サラリーマン大家、FX・株・先物・不動産投資、ベンチャーキャピタルなど幅広く精通する大分の投資家など、一流のトレーダー・投資家がいる。
「FX初心者におすすめの通貨ってなに?」
「初心者でも勝ちやすい通貨の選び方や、取引方法が知りたい。」
本記事は、このように思っているあなたのための記事です。
世界中には150を超える通貨がありますが、FXで取引できるのはこの全てというわけではありません。
各FX取引会社で取引できる通貨数に違いがありますが、10~20種類が一般的です。
その中でも、FXの初心者からしてみれば選ぶ基準や、どれが勝率高いかなど見極めるのは難しいですよね。
どの通貨を選んでも安定した利益を得られるのかなど、気になることでしょう。
今回は、FXの初心者におすすめの通貨について解説します。
本記事でご紹介するFX初心者へのおすすめ通貨や、その通貨の取引スタイルのポイントをぜひご参考ください。
Contents
通貨選びのポイント3選
株式投資では購入する株式選びが重要になるのと同様、FXでも購入する通貨選びが重要になります。
株式投資の場合はどのような企業が発行しているかを調べることで、どの株式を購入すればいいか判断できますが、FXの場合は何を基準に判断すればいいのでしょうか?
FXの通貨選びのポイントは以下の3つです。
- 取引量が多い通貨を選ぶ
- トレンドが出やすい通貨を選ぶ
- ファンダメンタルズを把握しやすい通貨を選ぶ
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
取引量が多い通貨を選ぶ
初心者の通貨選びのポイントの1つ目は、取引量が多い通貨を選ぶということです。
通貨は欲しい人が多いほど価格が上昇し、売りたい人が多いほど価格が下落します。
取引量が多いということは、活発な取引が行われているということを意味します。
つまり、極端にどちらか一方の取引が増えるという可能性は低く、安定した為替変動になることが多いのでリスクを抑えることが可能です。
注意ポイント
一方、取引量が少ないということは、極端にどちらか一方の取引が増えることによって急な為替変動が生じる可能性が高いことを意味するので注意しましょう。
トレンドが出やすい通貨を選ぶ
初心者の通貨選びのポイントの2つ目は、トレンドが出やすい通貨を選ぶということです。
FXの初心者が取引での失敗を防ぐには、相場が上昇トレンドか下降トレンドかを判断して、トレンドに合わせた「順張り」を行うのが一般的です。
順張りを行うには、トレンドがハッキリ現れている必要があります。
しかし、通貨の中にはトレンドがハッキリ現れない通貨もあります。
注意ポイント
トレンドが出にくい通貨を選んだ場合には、無駄な取引で損失が生じるリスクが高くなってしまうので注意しましょう。
ファンダメンタルズを把握しやすい通貨を選ぶ
初心者の通貨選びのポイントの3つ目は、ファンダメンタルズを把握しやすい通貨を選ぶということです。
為替変動が生じる要因は、過去と同じ為替変動を繰り返すテクニカルと為替変動に直接影響を与える経済指標や要人発言といったファンダメンタルズがあります。
テクニカルはチャートを見て手に入れる情報ですが、ファンダメンタルズはチャートから読むものではなくニュースなどで手に入れる情報です。
注意ポイント
マイナーな通貨を選ぶと、ニュースなどで経済指標や要人発言が取り扱われることがなく、取引のリスクが高くなってしまうので注意しましょう。
FXの初心者におすすめの通貨2選
FXで取引を行う通貨を選ぶ際は、「取引量が多い通貨を選ぶ」「トレンドが出やすい通貨を選ぶ」「ファンダメンタルズを把握しやすい通貨を選ぶ」といったポイントが重要でした。
では、これらを踏まえた上で初心者におすすめなのはどの通貨なのでしょうか?
初心者におすすめの通貨は以下の2つです。
- 米ドル
- ユーロ
それぞれの理由について見ていきましょう。
米ドル
FXの初心者におすすめする通貨の1つ目は、米ドルです。
米ドルは、世界の「基軸通貨」と呼ばれ、世界で最も多く取引が行われています。
石油や金の取引にも米ドルが使われるほど、米ドルは世界経済に大きく関わっています。
「有事の際のドル買い」と言われるほど、米ドルの信頼度は高いという特徴がありました。
しかし、同時多発テロが発生してからは、有事の際にドルが売られるなど傾向が変化しつつあります。
それでも、世界の基軸通貨であることに変わりはなく、取引量の多さとトレンドがハッキリしているので初心者におすすめの通貨の1つと言えるでしょう。
ユーロ
FXの初心者におすすめする通貨の2つ目は、ユーロです。
欧州単一の通貨であるユーロは、「第二の基軸通貨」と呼ばれるなど、米ドルに次いで流通量の多い通貨です。
ユーロは為替変動が大きいため、米ドルよりも運用リスクが高くなります。
米ドルと反対の値動きをする傾向があるため、米ドルとユーロを組み合わせることで、為替変動のリスクを抑えられるでしょう。
取引スタイルに合わせた通貨選び
FXの初心者には、取引量が多く為替変動が比較的安定している米ドルとユーロがおすすめ通貨と言えますが、取引スタイルによってもおすすめ通貨が異なります。
スキャルピングトレード、スイングトレード、長期トレードには、どのような通貨がおすすめなのか見ていきましょう。
スキャルピングトレード
スキャルピングトレードやデイトレードとは、1日に何度も取引を行う取引スタイルです。
少しでも取引にかかるコストを抑えるためにも「手数料が少ない(スプレッド幅が小さい)」、安定した取引を行うためにも「取引量が多い」という条件を満たしている必要があります。
FX取引会社ごとに手数料は異なりますが、米ドルやユーロの手数料が低い傾向にあります。
また、米ドルやユーロは上記でも触れたように取引量も多いため、取引回数の多いスキャルピングトレードやデイトレードでは米ドルやユーロがおすすめ通貨と言えるでしょう。
スイングトレード
スイングトレードとは、スキャルピングトレードやデイトレードよりも取引回数が少なく、数日で取引を完結させる取引スタイルです。
スキャルピングやデイトレードの場合と同様、「手数料が少ない(スプレッド幅が小さい)」という条件のほか、保有期間が長くなるので「スワップ」と呼ばれる金利も意識する必要があります。
日本円を基準にして、金利の高い通貨の買いポジションを持った時は金利差による利益を得られますが、反対に売りポジションを持った時は金利差による損失が生じます。
スイングトレードの場合も米ドルとユーロが初心者におすすめの通貨であることに変わりません。
しかし、金利差による損失が生じないようにするためにもドル円は買いポジション、売りポジションを持ちたい場合にはユーロ円がおすすめ通貨と言えるでしょう。
長期トレード
長期トレードとは、最も取引を完結させるまでの期間が長い取引スタイルです。
取引回数が少ないことから、手数料をそこまで意識する必要はありませんが、「スワップ」と呼ばれる金利を意識する必要があります。
金利と為替差益の両方を得たい場合には、米ドル、豪ドル、NZドルがおすすめ通貨です。
一方、金利差にこだわりたい場合には、南アフリカランド、トルコリラがおすすめ通貨です。
しかし、金利が大きな通貨は、為替変動が不安定という特徴があるため、初心者が金利差による利益を狙うのはあまりおすすめできません。
金利差を狙いたいのであれば、比較的リスクの低い豪ドルやNZドルから始めるようにしましょう。
まとめ
株式投資で銘柄選びが重要になるのと同様、FXでも安定した利益を得るには通貨選びが重要です。
通貨選びでは「取引量が多い」「トレンドが出やすい」「ファンダメンタルズを把握しやすい」という3つの条件を満たす通貨を選ぶことがポイントです。
これらを考慮すると、FXの初心者には米ドルとユーロがおすすめ通貨と言えます。
しかし、取引スタイルによってはおすすめ通貨が異なるので、取引スタイルも考慮しながら通貨を選んでいきましょう。